"いい転職話"が舞い込む人の生き方働き方



キャリアを変えることはリスクです。決断を後悔するかもしれません。それでも新天地に飛び込んだ女性たちがいます。なぜその一歩を踏み出すことができたのか。連続インタビューをお届けします。今回は、コーセー PRの小松規紀さんのキャリアについて――。

※本稿は、「プレジデントウーマン」(2018年4月号)の掲載記事を再編集したものです。

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コーセー PR
小松規紀(みき)
さん 35歳 転職3回 留学

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■24歳英語力ゼロ、ロンドン留学で人生が変わった

学生の頃からファッションやメイクが大好きだった小松さん。服飾専門学校を卒業すると、何の迷いもなくアパレルの仕事に就いた。

「海外の人気ブランドの旗艦店に配属になったのですが、語学力が足りず、外国のお客さまとコミュニケーションが図れない。もどかしさを感じ、自分がステップアップするために、別の世界を見てみたくなりました」

何か武器になるスキルを身につけようと、24歳でロンドンへの留学を決意。「語学力はほぼゼロでしたが、独学や英会話スクールに通うより、現地にポーンと身を投じたほうが必死で勉強するだろうと自己分析した結果です(笑)」

本人の言葉どおり、1年間でヨーロッパ各国をひとり旅できるほどの度胸と語学力が身についた。

帰国後は東京・南青山にあるパリの有名クラブの姉妹店でレセプションを担当。

「お客さまは海外で活躍するトップクリエイターも多く、ハイブランドのパーティーが頻繁に開催されるお店でした。身につけたばかりの英語が活かせるうえに、非日常的な世界に刺激を受けました」

■20代半ばからの10年間で「幸運」を引き寄せた

だが、勤務時間は夕方から明け方まで。昼夜逆転の生活にはなかなか慣れなかった。

「そんなとき、当時気になっていたファッションブランドが新たにウィメンズラインを立ち上げるとの情報をキャッチ。しかも海外進出を踏まえて幅広い人材を募集していると聞き、すぐに転職を決めました」

ここではじめてPRの仕事を担当。ただし、教えてくれる人がいなかったため、他社のPR担当者に基本を教わり、あとは我流で突っ走った。次なる転機は34歳。

「気づいたら何でもこなせるようになっていたけれど、ひとつの仕事を極めたいと思うようになりました。組織の中できちんと教わったことがなかったので、大手に行って学びたいと」

PR職の募集を見て現社に入社。小松さんの担当は2018年2月にリブランディングした「Awake(アウェイク)」。

「美容業界は未経験で不安もあったのですが、上司から『このブランドに新しい風を吹き込んでください』と背中を押してもらえたので、これまでに培ってきた行動力を活かし、期待に応えたいと思いました。自分の仕事が最終的にお客さまの反応としてどう返ってくるか、とても楽しみです」

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21歳:アパレル会社に入り、海外人気ブランドの旗艦店に配属
24歳:強みになるスキルを身につけようと、語学力ゼロの状態で渡英
26歳:有名クラブのレセプショニストに。刺激的な日々だったが深夜の仕事でヘトヘト
28歳:メンズ系アパレル会社に転職。PRの仕事に目覚める
34歳:コーセーに入社。PR担当に就任

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小松規紀さん


(出典 news.nicovideo.jp)